ひと昔前のサラリーマンや様々なテレビドラマで営業マンの描写を見ると、スポコン漫画の次くらいに精神論という言葉が思い起こされると思います。
しかしながら、最近ではビジネス系YouTuberの影響やトランプ大統領の影響で精神論や根性論の見方が変わり、一昔前のサラリーマン像がやり玉にあげられています。
この記事では、会社勤めで営業マンとして働いており、毎日ビジネス系YouTuberの動画を3本以上見ている視点から「会社員と精神論」について書いていこうと思います。
結論を書くと「精神論」が向いているベクトルが時代の変化で変わっていると感じています。
どう変わっているのか、変わったことでどのような影響が出ているのか解説していきたいと思います。
営業マンでいる限り精神論が嫌いでは会社になじめない
このような愚痴をこぼしたくなる若手サラリーマンが多いと思います。
営業職に就いていると「これって意味があるの?」と思いたくなる慣習がいくつも思い当たると思います。
- 達成不可能な高い売上目標
- 研修の一環としての飛び込み営業
- 必要以上の声量が求められる朝礼のあいさつ
- あいさつだけが目的の定期アポイントメント
このような例のように、
そんなことを想う読者の方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、このような習慣は全て無駄とは言い切れません。
ザイアンスの法則という心理学用語があります。
初めのうちは興味がなかったり、苦手だったりしたものも、何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こるようになってくる、という効果です。
学校のクラスでも1年間一緒に過ごすうちに何となく愛着がわいたり、毎日来ているスーツに愛着がわいたりするのもこのような心理的効果があるからです。
若い営業マンが精神論を嫌う理由
最近の若者は自分や周りの感情や環境の変化に敏感に反応します。
若手営業マンが、この世で最も嫌いな言葉が「石の上にも三年」でしょう。
自分にとって重要な意味を感じないものごとに時間が割かれることを極端に嫌います。
理由は10年前と比較して、ロールモデルとなる人物が比較にならないほど増えたからです。
YouTubeで活躍するビジネス系YouTuberや次々と出てくるモデルさんなど様々な立場の有名人が生き方自体を発信する時代になっています。
その前まではサラリーマン像や父親像などのステレオタイプが、ある程度固まっていたので、自分が向いているのか向いていないのか考えることを、そもそもしませんでした。
しかしながら、先ほど書いたように様々な生き方のロールモデルが豊富に見せられていることで、そこで無理して頑張るメリットが見いだせないのです。
その場にとどまって「我慢」するよりも、自分らしさを残したまま頑張れる場所を探していると考えられます。
精神論を嫌う若手の営業マンが転職しても上手くいかない理由
ひとつの場所で頑張らないことによるデメリットがいくつかありますが、最もダメなことは考えなくなることです。
少し前にUber Eatsで月間100万円を達成した20代後半の男性のインタビュー記事を読みました。
彼はコロナ禍の影響もありますが、Uber Eatsだけで月間100万円を達成しました。
その要因をヒアリングした内容ですが、彼が一貫して話していたのが「徹底的に突き詰めること」でした。
彼の前職はバイク便の運転手。違反を犯したりクレームが出てしまったら即刻クビになってしまうこともある実力主義の職場だったそうです。
最近ではマナーの悪い配達員がSNSでさらされているケースがありますが、彼は法遵守で一度受けた仕事をキャンセルすることは少ないとのことです。
そんな彼が100万円を達成した要因は前職のバイク便の仕事で培った経験と学ぶ姿勢でした。
一般的にUber Eatsで稼ぐコツは効率の良いルートの受注を受けられるかという「運ゲー」の要素があるそうです。
具体的に言うと、その案件を受注するまで、配達先がわからない仕組みになっているからです。
運に任せず収益を上げるためには、即座に配達先までの地図を思い浮かべ、信号に引っかからないルートを選択したり、人通りの少ない道を予測したりと考える力が必要です。
売れない営業は考えていない人が多いです。もっと具体的に言うと頭の中でいろいろな想像を掻き立てるだけで、行動することによって答え合わせや軌道修正をしない人が多いです。
売れる営業マンと売れない営業マンの差は、行動量の差だといわれますがガムシャラに電話の数やお客様先に足を運ぶ数を増やすのではなく、仮説を実証する作業を何度も繰り返しているため、ゴール地点だけ見ると、たくさん行動しているように見えるというメカニズムです。
精神論を馬鹿にする営業マンが売れない理由は、行動量が多い営業マンや試行錯誤の中の上手くいっていない部分にだけ目を向けて「効率が悪い」と切り捨てているため、その仕事に向き合って考えるという思考を捨てているためです。
仕事に考える余地を与えてくれない会社のシステムや上司の下についている場合は、今すぐ転職しましょう。
今はコロナ禍で有効求人倍率が下がっているため、採用される確率はコロナ前に比べて低いです。
しかしながら、緊急事態宣言時の会社の対応、テレワークへの切り替え方・報連相のシステムがどうだったのか、今一度振り返ってみてください。
改善点は思いつきましたか?思いつかなかった人は、コロナの嵐が過ぎ去るまで、景気が回復するまで今の会社に死ぬ気でしがみついて下さい。
改善点を思いついた人は、それを相談したり提言したりできる上司や同僚は思い浮かびましたか。
全く相手にされず突っぱねられてしまう会社は今すぐ転職しましょう。
自信がない人は上のバナーのような、ある程度クローズドな転職サービスを使って、この転職が難しい時世の中で、どんな人が転職活動をしているのか確認しに行きましょう。
そして、人を入れようと意識高く取り組んでいる会社の心臓部ともいえる人事担当や社長とコミュニケーションを取りに行きましょう。